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ジョブマーケットペーパーを読む 2010年度

今年度も、私が面白いと思ったJMPをいくつか紹介したい。
まずは、文句なしにトップレベルのJMPを二本。

“Intrahousehold Preference Heterogeneity, Commitment, and Strategic Savings: Theory and Evidence from Kenya”
Simone G. Schaner (MIT)
おすすめ度:★★★★★ [星五つ]  開発経済学(特に家計内資源配分)関係者へ

“Efficient Provision of Experience Goods: Evidence from Antidepressant Choice”
Michael J. Dickstein (Harvard)
おすすめ度:★★★★★ [星五つ]  医療経済学関係者へ (開発経済でも応用できるかも)

両論文とも、しっかりした理論モデルに基づいた実証分析だ。
ネタはSchanerの方が気になるのだが、論文全体のバランスはDicksteinの方が好みだ。
というか、Schanerのネタは、私が申請中のグラント・プロポーザルのネタと
一部かぶってる+より厳密で、ちょっとあせった。まぁ、参考にさせてもらおう。
このネタやってる人って、私が知っているより多いんだなぁ…。
まぁ、世帯内資源配分ネタならPreference Heterogeneityに発展させるのが妥当だよなぁ。

これら論文とは別に、

“What Would We Eat if We Knew More: The Implications of a Large-Scale Change in Nutrition Labeling”
Jason Abaluck (MIT)
おすすめ度:★★★★★ [星五つ]  農業経済学関係者へ

も気になった。かなり農経っぽいネタなのだが、シカゴ大学からフライアウトをもらっている。
このネタでシカゴに呼ばれるのはすごいことだと思う。シカゴに呼ばれるだけあって、
分析はかなりヘビーだ。

P.S., ちなみに、今年のスターは文句なしでGlen Weyl (Harvard)のようだ。
JMPのタイトルもシャレてて魅力的だ。ただ、トピック的に私の食指が動かなかった。
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ジョブマーケットペーパーを読む 2009年度

分野や国によってはジョブマーケットペーパー(Job Market Paper [JMP])の風習が
ないらしいので、念のために説明しておく。JMPとは、(少なくとも欧米の経済系)アカデミアで
就職活動するとき、研究能力を売り込むために応募書類に同封する自己ベスト論文のことだ。
面接やキャンパスビジットでも、JMPに関してプレゼンする。いわば、就活の肝だ。

米国の主だった大学はジョブ候補生達のJMPをHPで公開している。そしてここ数年、
めぼしい大学の候補生達のJMPをチェックするのが、私の恒例行事になっている。
理由は二つある:
   (1)自分の学生の指導に役立つ。
   (2)若手トップ研究者達の動向がわかる。
また、通常のワーキングペーパーとの違いとして、
   (1)著者が就活時点でベストだと考えている論文がわかる。
   (2)単著なので著者の実力がわかりやすい。
などが挙げられる。 

ということで、今年度のJMPで、私が最も面白いと思った二本を紹介したい。
といっても、タイトルとリンクだけだが…。

“Does Land Abundance Explain African Institutions?”
James Fenske (Yale).
おすすめ度:★★★★★ [星五つ]  開発経済学(特にアフリカ関係)関係者へ

“Adverse Selection and Switching Costs in Health Insurance Markets: When Nudging Hurts”
Benjamin Handel (Northwestern).
おすすめ度:★★★★★ [星五つ]  医療経済学関係者へ

JMPはページ制限がないので、内容盛りだくさんで勉強になる。特に現在学生の方にお勧めだ。

P.S.  Fenskeは、今ジョブマーケットの開発系のスターの一人だ(と思う)。
開発系のスターはMITからもう一人いるのだが、個人的にはFenskeのJMPの方が好きだ。
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