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研究小話:粘土細工的論文と彫刻的論文

引き続き奥山清行さんのインタビュー記事からだが、「粘土を使って造形した車」と
「木のような素材を使って造形した車」の違いに関する話も興味深かった。

“クルマの模型は世界中どこでもクレイ(粘土)を使って作るのですが、トリノでだけはエポウッドという、硬化剤を混ぜると固くなって木のような特性を持つ素材を使って、のみとのこぎりとかんなとサンドペーパーで作ります。
    粘土は彫塑(ちょうそ)で、盛ったり削ったり自由にできるので、それを何回も繰り返して作ります。ですから、日本のクルマに粘土の色を塗って外に置けば分かるのですが、鉄板やプラスチックではなく粘土の形をしています。粘土を使って造形すると、自然と粘土の特性が出てしまうのです。「なぜイタリアのクルマは面に緊張感があって、遠目で見てプロポーションがきれいか」というと、実は小細工ができないような道具をある意味でわざと使っているからなんです。”


この話は、学術論文にも通じるものがある。社会科学の論文の多くは、粘土細工的論文だと思う。
でも、後世に残るような論文は彫刻的論文なのかもしれない。そして、彫刻的論文を書くには
「小細工ができないような道具」が必要になる。経済理論がそのレベルにまで達している
とは思えないが、少なくとも社会科学の中では経済理論が最も「小細工ができないような道具」
だと信じている。

実証研究にしても、(ある意味でわざと)経済理論に基づいている分析は、
一本筋の通った緊張感があって、論文として美しいと思う。
ということで、実証をやるにしても、経済理論は必須だ(言い過ぎ?)。
私ももっと理論を勉強しなくては…
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