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情報の非対称性が逆転する時代

情報の非対称性では通例、「買い手自身のことは(売り手よりも)買い手のほうがよく知っている」
と仮定されている。しかし、昨今の情報処理技術の目覚しい進歩により、
「買い手の購買行動は、買い手自身よりも売り手の方がよく知っている」という現象が
起こっている(例えば、Amazon.comなどによる行動ターゲティング広告)。

この論文のキモは、このような「情報の非対称性の逆転」が、商品価格や消費者の厚生に
どう影響しうるかを考察した点だ。

“Helping Consumers Know Themselves”
Emir Kamenica, Sendhil Mullainathan, and Richard Thaler
2011. American Economic Review: Papers & Proceedings , 101(3): 417-422.
おすすめ度:
★★★★☆ [星四つ] 消費者経済学関係の方へ
★★★☆☆ [星三つ]  情報の非対称性に興味がある方へ
★☆☆☆☆ [星一つ] その他の方々へ

著者らは簡単なモデルを使って、主に以下の三点に関して考察している。
 • 企業がこのような情報の非対称性を悪用(?)し、逆ターゲティング(Adverse Targeting)
  をする可能性がある。
 • 「企業が消費者の購買情報を当人たちに開示する」ように規制することで、
  消費者の購買行動(ひいては消費者の厚生)を改善できるかもしれない。
 • そのような企業の情報を使って、より効率的に市場をモニターできるかもしれない。
Proceedingで短い論文なので、詳細は論文を参照して欲しい。

途上国でも、携帯電話市場などで起こりうる現象のような気もするのだが…、まぁ、ないか。

P.S., この記事を読んで、日本では、TSUTAYAのTカード(提携企業の多い会員カード)などがいい例だなと思った。

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