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チャイルド・スポンサーシップの効果のほどは?

今回は、ミネソタ大のPaul Glewweがセミナーで発表した論文。

チャイルド・スポンサーシップとは、先進国の支援者と途上国の子供達を個人レベルで
つなぐ支援活動だ。支援者は特定の子供1人に毎月US$30くらい支援する。
支援金は主に教育関係に使われるようだ。
日本では国際NGOのワールド・ビジョンなどが有名だろう。

この論文では、チャイルド・スポンサーシップの就学年数などへの効果を推計している。

“Does International Child Sponsorship Work? A Six-Country Study of Impacts on Adult Life Outcomes”
Bruce Wydick, Paul Glewwe, Laine Rutledge.
2010. Working Paper.
おすすめ度:
★★★★☆ [星四つ] チャイルド・スポンサーシップに関心のある方へ 
★★☆☆☆ [星二つ] その他の方へ 

著者らは内生性をコントロールするために、Fixed Effects Model、IV Estimation、
Regression Discontinuity Estimationなどさまざまな手法を試している。
その上で、スポンサーシップにより、就学年数が平均で2.42年増え、就業率や
ホワイトカラー職種(主に教員と事務員)に就く確率などがあがることを示している。

この論文の面白いのは、これら結果を条件付現金給付の効果(既存研究より引用)と
くらべている点だ。増えた就学年数あたりで計算すると、チャイルド・スポンサーシップが
US$1,284/年で条件付現金給付がUS$3,268/年らしい。つまり、条件付現金給付より、
チャイルド・スポンサーシップの方が費用対効果が大きい。

ただ、チャイルド・スポンサーシップの子供一人当たりの平均総額はUS$3,108で、
条件付現金給付のUS$2,157よりかなり高い。途上国での$1の価値を考えると、
高額すぎると指摘する人の気持ちもわかる。ただ個人的には、有意な効果さえあれば、
高額かどうかは支援者が判断すればいいじゃん…と思っている。

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