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文化と制度と分岐点:中国vs欧州

この論文では、中国と欧州が文化的にも制度的にも異なる発展を遂げた要因として、
漢王朝の崩壊後およびローマ帝国の崩壊後(西暦220年以後)における
血族組織(Kinship Organizations)とモラルの形成のされ方の違いに注目している。

“Cultural and Institutional Bifurcation: China and Europe Compared”
Avner Greif and Guido Tabellini
2010. American Economic Review: Papers & Proceedings, 100(2): 135-140
おすすめ度:
★★★★☆ [星四つ]  中国研究関係者へ
★★★★☆ [星四つ]  開発経済学(特に経済史)関係者へ
★★☆☆☆ [星二つ]  その他の方々へ

中国では、漢王朝崩壊後も、政治的目論見と儒教の布教により血族組織が生き残り、
血族内でのモラルが優先された。一方、欧州では、ローマ帝国崩壊後、キリスト教の布教と
その教義(一夫一妻の推奨など)により血族組織が徐々に衰え、血族関係を超えたモラル
が形成された。

これらの違いが分岐点となり、中国と欧州は文化的および制度的に異なる発展を遂げた
というのが主な議論だ。一例として、11世紀から14世紀中期にかけての中国と欧州における
法律制度や自治都市の発展の違いをあげている。

手短に経済史の醍醐味を感じられ、私のような門外漢にはありがたい論文だ。
時間が許せば、参考文献も読んでみたいところだ。
たとえ自分の研究に直接関係がなくても、こういう歴史的背景に留意しておくことは、
その国を理解する上で重要だと思う。

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